2018/11/21 16:24
「昇龍」染色画にて染め上げました
滝つぼより、清流に向かい、天に昇る龍神を染め上げました
龍は水の神として信仰されています。水は生命にとって、欠かすことができないものです。大地の水は雨となり、五穀豊穣をもたらします。そして地球上全ての生命が、次世代へと受け継がれていきます。
作品は、綺麗な清流の瀧に、身を清め、天に向かって昇ろうとしている龍神を染め上げました。
この作品は、一珍糊を使用して染色しています。
少し染色のお話をさせていただきます。
歴史は古く、室町時代中期から江戸時代まで栄えていた、画派に狩野派があります。京都二条城二の丸の襖にも代表作を残している狩野探幽(1602~74)、その弟子である、久隅守景(生没年不詳)は、数多くの絵画作品を残していますが、画業の傍ら、小麦粉が主成分の一珍と言う糊を考案して、染物に文様を染め上げる技法を、完成させていたと伝えられています。しかし、その後は、友禅染が主流になり一珍糊は姿を消したと言われています。
小麦粉主成分の一珍糊
一時は姿を消し、幻とされた一珍糊、アトリエ一耕では、その一珍糊を独自に研究開発し、古代染色の秘伝を現代風にアレンジしました。
一珍糊使用の染色制作風景
この作品「昇龍」はこの一珍糊を使用して染め上げています。
何度も重ね塗りをして、深みのある味わいを表現しています。
手描きの、素朴な味わいのある染色画「昇龍」、お部屋、ロビー、リビングルームにいかがでしょうか。
きっと新しい生活スタイルを感じていただけると思います。
▶作品の大きさ F30号(910ミリ×727ミリ)
▶額寸法 作品プラス43ミリ
▶素材 シルク100%生地 化学染料 顔料
詳しくはアトリエ一耕のHPをご覧ください。